
米議会の暗号資産規制「進展期待」で仮想通貨市場が全面高
2025年7月17日(現地時間)、米議会(下院)での大規模な暗号資産規制法案「GENIUS法案」および関連2法案の成立が現実味を帯びてきたことを受け、ビットコインやイーサリアムなど主要仮想通貨、関連株が軒並み上昇しました。「Crypto Week」と呼ばれる今週の議会審議が、市場全体の強い買い材料となっています。
市場の反応
- ビットコイン:昼頃に2%上昇し、再び約12万ドル目前に迫る高値。
- イーサリアム:8%上昇の3,288ドルを記録。
- Circle(サークル)株:最大17%跳ね上がり、228.88ドルに。
- Coinbase株:一時4%高の403.45ドルに到達。
「GENIUS法案」:ステーブルコイン規制の新基準
- GENIUS Act(Guiding and Establishing National Innovation for U.S. Stablecoins Act)は、米ドル連動など法定通貨裏付けのステーブルコインに対する連邦レベルの規制枠組みを確立。
- トランプ大統領は「主要議員が賛成に転じた」と表明し、可決がほぼ確実に。
- ステーブルコイン事業者(例:Circle)は規制明確化による成長期待で株価急騰。
暗号資産関連3法案の動き
法案名 | 主な内容・影響 |
---|---|
GENIUS法案 | ステーブルコイン規制、ドル支配力の強化 |
CLARITY法案 | デジタル資産(仮想通貨など)の規制枠組み |
反CBDC監視国家法案 | FRB(連邦準備制度)によるCBDC発行禁止 |
- この3法案のうちGENIUS法案が先行して進展。残る2法案も今週中に下院で採決予定とされています。
政治と市場センチメント
- 共和党内で一時12名が賛成保留も、トランプ大統領の直接介入で事態が急転。
- マイク・ジョンソン下院議長も「できるだけ早く投票する」と明言。
- 市場は「規制の明確化」と「政権の暗号資産推進スタンス」を好感し、資金流入と価格上昇が加速。
- デジタル・ファイナンス・グループCEOのJames Wo氏も「史上最高値接近と規制明確化が業界成長と普及を加速させる転機」とコメント。
今後の展開
- 今週中にも3法案が下院で採決予定。
- GENIUS法案が成立すれば、米国のデジタル通貨・暗号資産市場は歴史的な転換期に突入。
- 規制明確化・安定期待から、今後も市場全体の前向きな動きに注目が集まる見込みです。