
パウエル発言前に暗号資産急落──9月利下げ見送りを示唆する8つの理由
◆ 市場の現状
- ビットコインは過去24時間で 3.2%下落し $114,000割れ。
- イーサリアムは 5.3%下落し $4,200割れ。
- 他の主要アルトコイン(XRP、Cardano等)も 6〜8%下落。
- 暗号資産関連株(MARA、COIN、MSTR)は 5.7〜7.4%の大幅下落。
- 一方で米株は比較的下落幅が小さく、暗号資産市場の金利依存度の高さが際立つ。
◆ 今週の注目イベント
- 8月20日:FOMC議事要旨(7月29–30日分)公開。
- 8月21〜23日:ジャクソンホール会議。
- 8月22日 午前10時(米東部時間):パウエル議長の基調講演。
- これらが 9月利下げの有無を占う重要材料に。
◆ 利下げを見送る可能性がある「8つの理由」
- 関税の遅効的な影響
→ 企業がコストを吸収してきたが、消費者への転嫁が始まればインフレ上昇要因に。 - 粘着性のあるインフレ
→ 生産者物価指数(PPI)が予想以上に高止まり。 - 企業側の限界
→ 企業が最終的にコストを消費者に転嫁すれば、物価上昇圧力が強まる。 - 経済指標のちぐはぐさ
→ 雇用は減速する一方、消費は堅調。判断には更なるデータが必要。 - 政策の不確実性
→ 関税が財政・貿易政策と複雑に絡み、見誤りリスクが高い。 - 歴史からの教訓
→ 2018–2019年の関税ショックが遅れてインフレを引き起こした前例。 - 先行指標
→ 8月製造業・サービス業PMIなど、関税コスト増がデータに表れ始める可能性。 - FOMC内の分裂
→ タカ派はインフレ重視、ハト派は雇用重視。パウエルは合意形成を優先し「様子見」を選びやすい。
◆ 暗号資産市場への影響
- 利下げ見送り → 流動性不足 → 暗号資産への逆風強まる。
- 鉱夫の資金調達コスト増、取引所の取引減少につながる懸念。
- 逆に、もしパウエルが予想外にハト派姿勢を示せば、相場反発の引き金になる可能性も残る。
👉 要するに、今週のFOMC議事要旨とジャクソンホール会議が「9月利下げの可否」と「暗号資産の方向性」を大きく左右する週となります。