
仮想通貨市場、フラッシュクラッシュで動揺、ビットコイン10万ドル・イーサリアム4,000ドルへの下落警戒
■ フラッシュクラッシュ発生
8月25日、ビットコインは数分で4,000ドル急落する「フラッシュクラッシュ」に見舞われ、他の主要仮想通貨(イーサリアム、XRPなど)とともに時価総額から1,000億ドル超が消失しました。
背景には、24,000BTC(約20億ドル超)を保有する大口投資家(クジラ)の売却があったとされ、うち半分の12,000BTCは一日でHyperunite取引所に送金されたと報告されています。
■ マクロ要因と市場心理
- FRBパウエル議長の発言により一時は上昇ムードが出ていたが、その後インフレ指標(PCE)の影響で再び下落圧力が強まった。
- デリバティブ市場では、ビットコイン・イーサリアム双方で「プット需要」が急増。オプション市場では下落ヘッジが過去2週間で最も強い水準となっています。
Derive.xyzのリサーチ責任者ショーン・ドーソン氏は、
- ビットコインが9月末までに10万ドルまで下落する確率を35%(前回20%)へ上方修正
- イーサリアムが4,000ドルまで下落する確率を55%
と予測しました。
■ 市場の見解分裂
- WhaleWire(ジェイコブ・キング氏)やTimeChainIndex(Sani氏)は、単独のクジラによる売却が主因と主張。
- 一方で、Kronos ResearchのVincent Liu氏は「複数の大口や機関投資家の協調売りの可能性が高い」と指摘。
いずれにしても、流動性はビットコインからイーサリアムやソラナといったアルトコインへ移動している兆しがあるとの分析もあります。
■ 今後の注目点
- 米国金利動向(特に9月利下げの有無)
- 大口投資家・機関投資家の売買動向
- ビットコインの心理的節目 10万ドルラインの攻防
市場は再び「不安定な相場」に突入しており、今後数週間の動きが次の強気相場への橋渡しとなるのか、さらなる下落局面へ突入するのか注目されています。