世界最大級のヘッジファンド「ブリッジウォーター・アソシエイツ」の創業者である著名投資家レイ・ダリオ氏が、「暗号資産はすでに代替通貨として機能している」と発言しました。米国の債務問題やドルへの信認低下を背景に、ビットコインと金の役割を強調しています。本記事では、ダリオ氏の最新コメントをもとに、ビットコイン投資の意義やポートフォリオ戦略について解説します。

レイ・ダリオが語る暗号資産の未来|ビットコインは金と並ぶ代替通貨へ
レイ・ダリオ氏「暗号資産は本物の代替通貨」
ダリオ氏は、暗号資産の価値を「供給量が限られている」点に見出しています。ドルが無制限に発行され続ける一方で、ビットコインは2100万枚という上限があるため、インフレや通貨不安に対する資産保全手段(ヘッジ)になると指摘しました。
特にビットコインについては「地獄のように素晴らしい発明」と表現。従来2%程度だった推奨ポートフォリオ比率を、最大15%(ビットコイン+金)へと引き上げています。
米国債務問題とドル信認の低下
ダリオ氏が懸念するのは、米国経済の「債務による心臓発作」です。
- 年間利払いコストは約1兆ドルに到達
- 政府支出は収入を大幅に上回る状態
- FRB(米連邦準備制度理事会)は「金利上昇でデフォルト」か「金融緩和でドル安」の二択を迫られる
この状況は、投資家にとってドルや米国債よりも「金・ビットコイン」といった代替資産の魅力を高める要因となっています。
FRBへの政治的圧力と市場の動き
トランプ政権がFRBの独立性を揺るがす可能性についても警告しました。パウエル議長の解任示唆は市場に不安を与え、ドル離れと金への資金流入を加速させています。
実際、外国投資家は米国債保有を減少させており、これをダリオ氏は「債務サイクル末期の典型的な兆候」と説明しました。
ブリッジウォーターからの完全撤退と新しいステージ
2025年8月、ダリオ氏は残りの株式をブルネイの政府系ファンドへ売却し、ブリッジウォーターを完全に退任しました。長年率いたヘッジファンドを離れた今も、彼の投資観は世界中の投資家に影響を与え続けています。
投資家への示唆:分散投資の重要性
今回の発言から導き出せるポイントは以下の通りです。
- ビットコインと金は「安全資産」としての地位を確立しつつある
- 米国債務問題はドル信認低下を加速させる可能性がある
- 長期投資では代替資産をポートフォリオに組み込むことが鍵
まとめ
レイ・ダリオ氏の発言は、暗号資産を一時的な投機対象ではなく「金と並ぶ代替通貨」として再評価する契機となりました。
米国経済の不安定さが増す中で、投資家にとって 「分散投資」 と 「資産保全戦略」 はこれまで以上に重要になっています。
関連記事
- [やばい、今さら聞けない暗号資産とは?(仮想通貨とは) ? 初心者向けに簡単に説明 5分で理解]
- [米国債務問題と暗号資産市場の関係性を徹底解説]