CoinbaseがインキュベートしたEthereum Layer2「Base」が、長年否定してきた ネイティブトークン発行の可能性を“探索” し始めました。米国での規制環境が好転する中、分散化や経済的インセンティブ強化を目的とした動きと見られます。
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CoinbaseのLayer2「Base」、トークン発行を検討開始 – 米国規制環境の追い風で分散化へ前進か
トークン発行「探索」の発表
CoinbaseのHead of Protocolsである Jesse Pollak氏 は、9月22日に開催されたBaseイベントで以下のように発言しました。
「Baseのネットワークトークンを探索していく。」
Pollak氏によれば、この方針転換は 分散化の促進・経済的インセンティブの整合・新しいシステムの解放 を狙ったもの。まだ初期段階にあり、設計・ガバナンス・タイミングなど具体的な詳細は決まっていませんが、オープンかつコミュニティと共に設計 していく姿勢を強調しました。
Coinbaseと規制対応
Coinbase CEOの Brian Armstrong氏 もX(旧Twitter)で次のように発言しました。
「明確な計画はまだない。我々は単に哲学をアップデートしている段階だ。」
Pollak氏はまた、Baseが依然として Ethereum上での構築にコミットしている ことを明言。さらに、Coinbaseの評判を背に「規制当局や立法機関と連携しながら、適切に進める」としました。
Baseの現状とインパクト
- TVL(Total Value Locked):約160億ドルでLayer2では世界2位(L2Beatデータ)
- 取引量:過去30日間で 3.3億件以上 のトランザクション処理(Ethereumの約4,900万件を大幅に上回る)
今回の発表により、将来の トークンエアドロップ期待 が高まり、Base上での活動がさらに活発化する可能性があります。
規制環境の変化
- 2023年当時:SEC(証券取引委員会)前議長 Gary Gensler氏は「大半の仮想通貨は未登録証券」と主張し、Coinbaseも訴訟の対象に。
- 2025年現在:新議長 Paul Atkins氏(トランプ大統領が指名)は 「大半の仮想通貨は証券に該当しない」 との立場を示し、Coinbaseへの訴訟は取り下げに。
この規制環境の変化が、今回のBaseトークン検討を後押ししていると見られます。
他の取引所系プロジェクトの動き
CoinbaseのBaseだけでなく、Krakenが支援するEthereum Layer2 Ink Foundation も2025年6月にトークンエアドロップ計画を発表しており、取引所発のLayer2トークン競争が加速する兆しがあります。
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