
まとめ記事:「ビットコインと暗号資産市場が上昇した理由(2025年9月10日)」
背景
2025年9月10日、米国の生産者物価指数(PPI)の発表を受けて、ビットコインを含む暗号資産市場が上昇しました。インフレ鈍化と大手企業の好決算が投資家心理を押し上げ、リスク資産への資金流入を促しています。
主な要因
1. 米国PPIの鈍化
- 8月のPPI(生産者物価指数)は 前月比 -0.1% と7月の +0.7% から低下。
- 年率換算では 2.8%(前回 3.4%)に減少。
- コアPPIも 3.1% → 2.6% と予想の 3.3% を下回る結果に。
- このデータを受け、市場は FRBの利下げ観測 を強め、通常予想されていた0.25%ではなく 0.50%利下げの可能性 も一部で浮上。
2. 大手企業の好決算
- Oracle:バックログ(受注残高)が前年比350%増の4,550億ドル超。株価は32%以上上昇。
- TSMC:8月売上が 34%増 と予想を上回る。
- Nvidia、Microsoft、Broadcom などAI関連銘柄も堅調。
- これらの決算は直接的に暗号資産と関係はないものの、「リスク資産全般」への投資マインドを強めた。
3. マーケット動向
- ビットコイン(BTC):+1.1%
- イーサリアム(ETH):+2.6%
- バイナンスコイン(BNB):+1.0%
- ソラナ(SOL):+1.9%
- 先物市場:オープン・インタレスト(建玉総額)が24時間で 2%増の2,140億ドル に。清算額は16%減少し2.8億ドルにとどまる。
投資家心理
- 利下げ観測とインフレ鈍化 → 債券利回り低下期待 → リスク資産(株式・暗号資産)へ資金流入。
- 強い企業決算とAIブーム → 投資マインド改善。
- 先物市場の建玉増加 → 需給面でも買い意欲が強い。
まとめ
今回の暗号資産市場の上昇は、
- 米国インフレ指標の改善
- 利下げ観測の強まり
- AI関連を中心とする企業好決算
が相互に作用した結果です。
短期的には FOMCの利下げ幅 と CPI(消費者物価指数) が次の注目材料となり、今後のビットコイン・アルトコインの動きを左右すると見られます。