
以下は、「牧師と妻が暗号通貨詐欺で告発、信者から集めた資金で豪遊」の日本語まとめ記事です。
「神が言った」と語り信者に仮想通貨を販売──米国の牧師夫婦、100万ドル超の詐欺で起訴
導入:信仰を利用した仮想通貨詐欺事件が米コロラド州で発覚
2025年7月、米コロラド州デンバーの牧師エリヒオ(“イーライ”)・レガラド氏とその妻ケイトリン・レガラド氏が、仮想通貨「INDXcoin」を巡る詐欺と横領の容疑で40件に及ぶ起訴を受けました。
信者ら約300人から集めた340万ドル(約5億円)のうち、少なくとも130万ドル(約1.9億円)を私的に流用したとされています。
事件の概要:神の啓示と称して信者に販売
- レガラド夫妻は2021年10月、「神からINDXcoinを始めるよう啓示を受けた」と信者に伝え、2022年1月から2023年7月にかけて投資を募りました。
- 投資家たちには「富と祝福が得られる」と約束。
- 集めた資金の多くは、自宅のリフォーム、航空券、ホテル宿泊、高級ブランド品の購入など私的支出に充てられたとのことです。
INDXcoinの実態:価値ゼロの“実体なきコイン”
- 当局によると、INDXcoinには「実質的な価値はない」とされ、投資家は全員が損失を被ったと報告。
- コインはSECなどの証券登録を受けておらず、夫妻は「これはセキュリティ(有価証券)ではなくユーティリティトークンで、登録は不要」と主張。
当局の対応と民事訴訟
- コロラド州証券監督官タン・チャン氏は2024年1月、民事訴訟を提起。資産凍結と仮差し止め命令が下されました。
- チャン氏は「宗教を利用して投資家を欺いた」として、夫妻に対し340万ドルの返還、恒久的な禁令、資産の差し押さえを求めています。
- 夫妻は「詐欺の意図はなかった。信仰に基づいた誠実なプロジェクトだった」と反論しています。
現在の状況と今後の見通し
- レガラド夫妻はすでに逮捕されるも、10万ドルの保釈金で保釈済み。
- パスポート提出と厳格な事前審査監視下にあり、次回の裁判は2025年9月11日に予定。
- 5月には**ベンチ・トライアル(裁判官のみによる審理)**が行われ、判決は保留中。
結論:信仰と仮想通貨が交錯するリスク
今回の事件は、宗教的信頼を利用した投資詐欺の新たな形として注目を集めています。
米国では今まさに仮想通貨規制の整備が進められている中で、このような事件が規制の不備や抜け道の危険性を浮き彫りにしています。