以下は、記事「Crypto regulation: SEC Chair Atkins previews the agency’s efforts」のまとめ記事です。
SEC新長官アトキンス氏、仮想通貨規制の方向性を初公開:「明確なルールづくり」が最優先課題に
2025年8月、SEC(米証券取引委員会)の新長官ポール・アトキンス氏が、仮想通貨に関する規制の方向性と今後の取り組みをYahoo Financeのインタビューで明らかにしました。
バイデン政権下で不満が高まっていた仮想通貨業界にとって、トランプ政権下での新体制は希望の兆しとなっています。
🔍 主なポイント
✅ 「Project Crypto」で新ルール策定へ
- アトキンス氏は就任直後、同僚のヘスター・パース委員とともに「Project Crypto(プロジェクト・クリプト)」を立ち上げ
- SEC全体を巻き込んだタスクフォースとして、仮想通貨業界向けに目的適合型(fit-for-purpose)の規制枠組みを検討中
✅ 登録・カストディ・取引に関する明確な道筋を整備
- 過去には「登録手続きが不明瞭」「従来型の書式に仮想通貨企業が適合しない」との声が多かった
- 今後は、法的明確性と簡素化を重視し、スタートアップやイノベーターが安心して市場参入できる環境を目指す
✅ 証券と商品を明確に区分
- トークン化された証券については「引き続き証券法が適用される」と明言
- ブロックチェーンの透明性を活かしつつ、トークン化された資産に適した開示・発行ルールの整備を進める方針
🗓️ 実施時期と展望
- 一部の取り組みは年内にルール案として公開予定
- 意見募集(パブリックコメント)を経て、2026年以降に本格施行が見込まれる
- 「問答無用の規制」ではなく、「事前に意見を取り入れ、抜け穴のない制度設計」が基本スタンス
📝 まとめ
アトキンス長官率いる新たなSECは、仮想通貨市場の健全な発展を支える“明確で実用的なルール”の構築に本格着手。
過去の「規制による抑制」から、「ルールによる成長支援」へと大きく舵を切ろうとしています。これは、米国の仮想通貨業界にとって大きな転換点となるかもしれません。