
CircleとBullishの上場に続け──注目すべき3つの仮想通貨IPO
■ 背景
ビットコインやイーサリアムの高値更新に加え、米国での仮想通貨フレンドリーな政策を追い風に、暗号資産関連企業のIPO(新規株式公開)が再び注目を集めています。
Circle(USDC発行元)の上場後、株価は400%超の上昇、さらに暗号資産取引所兼メディア企業Bullishも上場直後から株価が倍増。この成功を受け、業界内ではIPOラッシュの兆しが強まっています。
■ 注目すべき3社
- Grayscale(グレースケール)
- 世界最大級の暗号資産運用会社(AUM 330億ドル超)。
- ビットコインETFやイーサリアムETF実現の先駆け。
- すでにIPOを極秘申請済みと報じられ、ETFや信託商品の安定した手数料収入を武器に上場を狙う。
- Gemini(ジェミニ)
- ウィンクルボス兄弟が設立した暗号資産取引所。
- 過去にはビットコインファンド上場を模索するも断念、代わりに自ら取引所を構築。
- 2021年の資金調達時評価額は約71億ドル。今回のIPOではこの水準前後の評価額を目指す可能性が高い。
- BitGo(ビットゴー)
- 1000億ドル超の暗号資産を保管する大手カストディアン。
- 単なる保管にとどまらず、ステーキング・取引・レンディングなど総合的な金融サービスを展開。
- 2023年8月時点で評価額17.5億ドル。急増する需要を背景に上場準備中。
■ 投資家にとってのポイント
- 短期的視点:IPO初日の「ポップ」狙いのトレードチャンスが期待される。RobinhoodやSoFiではIPO価格での購入申請も可能。
- 長期的視点:財務データの公開はまだ限定的。将来性や収益性を見極める必要あり。
- リスク:株式市場・暗号資産市場ともに高値圏にあり、変動リスクは大きい。
■ 結論
CircleやBullishの成功で勢いづく「暗号資産IPOブーム」。
Grayscale、Gemini、BitGoの3社はその中心的存在になると見られています。
ただし、市場は依然として不安定なため、投資判断には冷静な分析とリスク許容度の見極めが不可欠です。