アリゾナ州「ビットコイン・リザーブ法案(HB 2324)」の要点まとめ

アリゾナ州「ビットコイン・リザーブ法案(HB 2324)」の要点まとめ

最新動向:

  • アリゾナ州下院は2025年6月24日、仮想通貨(主にビットコイン)を州のリザーブ(準備金)として活用する法案「HB 2324」を34対22で可決しました。法案はすでに上院も通過しており、現在はホッブズ知事の署名を待っています。

法案の内容と目的:

  • この法案は、犯罪捜査で差し押さえた仮想通貨を州の「ビットコインおよびデジタル資産リザーブ基金」として管理・運用することを認めるものです。
  • 州の財源や納税者資金を使って仮想通貨を購入・投資するものではなく、「犯罪収益として押収された仮想通貨のみ」を対象としています。
  • 押収された仮想通貨の最初の30万ドル分は州検事総長(Attorney General)オフィスに配分され、それを超える分は「50%が検事総長、25%が州の一般会計、25%が新設のリザーブ基金」に振り分けられます。
  • 州財務官(Treasurer)がこのリザーブ基金を管理し、市場状況に応じて運用または売却することが可能です。

関連ニュース・背景:

  • アリゾナ州ではこれまでにも仮想通貨に関連する法案が複数審議されてきましたが、州の公的資金を使った仮想通貨投資を認める法案(SB 1025、SB 1373)は、財務リスクを理由にホッブズ知事によって拒否(拒否権発動)されてきました。
  • 2025年4月には、未請求のデジタル資産を州が現物のまま保有できる法案(HB 2749)が成立しています。
  • 今回のHB 2324は「犯罪収益のみ」を対象にすることで、納税者リスクを回避し、知事の懸念に対応した内容となっています。

全米の動き:

  • アリゾナ州は、仮想通貨の押収資産を州のリザーブとする法的枠組みを持つ数少ない州の一つとなる見込みです。ニューハンプシャー州が同様の法案をすでに成立させており、テキサス州でも同種の法案が最終段階にあります。
  • 連邦レベルでも、トランプ政権下で州ごとの仮想通貨管理・規制への関心が高まっています。

まとめ

アリゾナ州のHB 2324は、犯罪で押収した仮想通貨を公的なリザーブ資産として管理・運用することを認める画期的な法案です。納税者資金を使わない点が特徴で、今後知事が署名すれば成立となります。仮想通貨の公的活用を巡る全米の動向にも影響を与える可能性があります。

  1. https://www.cointribune.com/en/arizona-approves-a-state-crypto-fund-based-on-criminal-assets/
  2. https://www.reddit.com/r/CryptoCurrency/comments/1lk1oei/arizonas_house_of_representatives_passed_hb_2324/
  3. https://coinedition.com/arizona-passes-criminal-asset-forfeiture-bitcoin-reserve-bill-after-previous-veto-setbacks/
  4. https://cointelegraph.com/news/arizona-senate-revives-bitcoin-reserve-bill
  5. https://www.tokenpost.com/news/regulation/15954
  6. https://www.coindesk.com/policy/2025/06/20/arizona-moves-closer-to-creating-bitcoin-reserve-as-bill-passes-final-senate-vote
  7. https://www.fxstreet.com/cryptocurrencies/news/arizona-senate-revives-bitcoin-reserve-bill-after-reconsideration-vote-202506200520
  8. https://jp.beincrypto.com/arizona-bitcoin-reserve-fund/
  9. https://www.binance.com/en/square/post/26081603010953
  10. https://www.axios.com/local/phoenix/2025/05/12/arizona-cryptocurrency-reserve-fund-unclaimed-property

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